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日本での九字作法は、独股印を結んで口で「臨」と唱え、
順次に大金剛輪印、外獅子印、内獅子印、外縛印、内縛印、智拳印、日輪印、
宝瓶印(別称:隠形印)を結び、「臨・兵・闘・者・皆・陣・烈・在・前」
を唱える。次に刀印を結んで四縦五横の格子状に線を空中に書く。
道教では縦横法と称し、修験道等では俗に「九字を切る」と称する。
修験道では九種類の印にそれぞれ、毘沙門天・十一面観音・如意輪観音・
不動明王・愛染明王・聖観音・阿弥陀如来・弥勒菩薩・文殊菩薩を本地仏に
配当する説がある。ただし不動明王の印である独股印が毘沙門天、
金剛界大日如来である智拳印が阿弥陀如来など、印の形と本地仏とは
関連性のない配当がされており根拠は不明である。また外獅子印、内獅子印の
二つはインド撰述の密教経典には見られない、日本独自の印である。
そのほかに天照皇大神・八幡大菩薩・春日大明神・加茂大明神・稲荷大明神
・住吉大明神・丹生大明神・日天子・摩利支天を配当する説もある。
九字は中世には護身、戦勝の利益があるとして、武人が出陣の際の祝言に
用いるようにもなり、やがて忍者の保身の呪術としても使われた。
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